そもそもストレスとは?

 今回は、改めてストレスとは何かをお伝えします。
 現代はストレス社会と言われています。ストレスという用語は、ハンス・セリエ(Hans Selye)
が提唱した概念で、元々機械工学の専門用語であり、『外力が物体に加わった場合の歪み・不均衡』
という意味を持っていました。ストレスがかかると物体が変化するという、ある意味当たり前の現象のことをストレスと呼んでいたわけです。
 この時の外力のことをストレッサー、歪みや不均衡のことをストレス反応と呼びます。代表的なストレッサーの種類には、温熱、寒冷、痛覚、圧力、光、騒音といった「物理的ストレスッサー」、薬剤、有害化学物質、環境ホルモン、化学合成物といった「化学的ストレッサー」、細菌、ウイルス、カビなどの「生物学的ストレッサー」、人間関係の葛藤や社会的行動に伴う責任や重圧、将来に対する不安、大切な人の喪失体験、経済的困窮などの「精神的ストレッサー」があります。つまり、外部からの変化がストレッサーであるといえます。
 ストレスに関する勉強会で「一見幸せそうに見えることでもストレスになります」とお伝えすると驚かれることが多いです。以前・30代前半男性・結婚し転居した・同時期に昇進という方から相談を受けました。その方は「周囲からも順風満帆、幸せの絶頂だねと言われ、自分もそう思うのですがどうも体調が悪いのです」とおっしゃってました。「これだけ変化があられたんですね。変化はストレスということをご存知でしたか?」とお伝えするととても驚いていました。その方は、ご自身を振り返りストレスマネジメントに努めることで体調が回復していきました。変化=ストレスと理解していると、ご自身を過度なストレスから守ることができます。ぜひとも覚えておいていただきたいです。