建設業者に対し社会保険加入の徹底促す制度を導入―国土交通省・厚労省

 国土交通、厚生労働の両省は建設業者に対し、従業員の社会保険への加入徹底を促すため、11月1日から建設業の許可・更新時や抜き打ち検査で保険加入状況を記した書面を確認する制度を導入することとしました。改善しない場合、厚労省の地方労働局や年金事務所に通報することとし、労働局などの立ち入り検査を拒否し続けると、数日間の営業停止や強制加入措置の対象とするとのことです。

 国交省の調査によると、建設労働者の2割が雇用保険、4割が健康保険や厚生年金に加入していません。ピークの1992年には84兆円あった建設投資が半減し、受注競争が激しくなっています。発注主からの価格引き下げ圧力に応じるために、下請け業者の間では社会保険料を削る傾向が強まっているとのことです。