トヨタ、再雇用で「ハーフタイム勤務」試行へ

 トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行執行委員長、約6万3000人)は10月13日、愛知県豊田市で2013年8月までの活動方針を決める定期大会を開きました。定年後も65歳まで希望者の継続雇用を企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法への対応として、工場従業員の勤務時間を半分にする「ハーフタイム勤務」制度を2013年4月から一部の工場で試験導入することがわかりました。定年の60歳以降も再雇用を希望する社員が増えていることに対応したもので、働き方の選択肢を広げます。
試験導入が順調に進めば、全工場の導入も検討する予定です。再雇用希望者は、フルタイムかハーフタイム勤務のいずれかを選択する方向です。トヨタ自動車労働組合が10月13日開いた定期大会で、ハーフタイム勤務の試行を含め、60歳以降も働きやすい環境整備を目指す運動方針が採択されました。トヨタの試みが他の製造業に広がる可能性も考えられます。
鶴岡委員長は円高や中国の販売減速などで事業環境の不透明感が増している現状を踏まえ、「日本のものづくりや雇用を守るため、活力ある職場づくりなどで組合の機能を強化する」と強調しました。