時間外労働協定届の押印・署名

Question

時間外労働協定届に押印・署名が不要になったと聞いたのですが?

Answer

脱ハンコ化の流れにより、2021年4月以降、労働基準監督署へ届出する時間外労働協定届について事業主と労働者代表の押印又は署名が省略可能になりました。ただし押印又は署名を省略できるのは、「時間外労働協定書」を別で作成している場合に限ります。

協定書と協定届の違いですが、「協定書」は事業主と労働者代表との間で締結した労働条件等の合意文書です。時間外労働協定書の場合、残業時間の上限や対象業務等を記載します。協定書には労使双方で合意・締結されたことを明らかにするため押印又は署名が必要です。

「協定届」は、労働基準監督署へ届け出るための書式です。合意した内容を所定書式に記入して労働基準監督署へ提出いたします。この協定届について押印又は署名の省略が可能です。

本来、時間外労働協定書と時間外労働協定届は別で作成しますが、この協定書と協定届は内容がほぼ同じのため、一般的には協定届を協定書と兼ねて作成されることが多いです。

協定届(兼協定書)を作成した場合は、協定書も兼ねているため従来通り押印又は署名は必要になりますのでご注意ください。